「リサイクルショップ」や「資源のリサイクル」など、「リサイクル」という言葉は、「再利用」や「資源の循環」の代表として浸透しています。
「リサイクル」の他にも近年では「リユース」などの近い意味の言葉をよく聞くようになりました。「リサイクル」と「リユース」の違いは何が違うのでしょうか?また、「資源の循環」という意味では、「3R」「5R」という言葉があるのをご存知でしたか?
今回は、それぞれの役割や言葉の意味について解説していきたいと思います。

■「リサイクル」と「リユース」の違いと「3R」

環境保全の活動の中に「3R」というものがあります。これは、「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」の3つからなる運動で、各単語の意味は、
「リデュース(Reduce)」=使用済みになったものが、なるべくごみとして廃棄されることが少なくなるように、ものを製造・加工・販売すること
「リユース(Reuse)」=使用済みになっても、その中でもう一度使えるものはごみとして廃棄しないで再使用すること
「リサイクル(Recycle)」=再使用ができずにまたは再使用された後に廃棄されたものでも、再生資源として再生利用すること
となっています。シャンプーや洗剤を詰め替えて使いゴミを減らすなどは「リデュース」、リサイクルショップなどでまだ使用できるものを再利用することは「リユース」、牛乳パックやペットボトルなど一度使い終わったものを、一度資源に戻して製品に戻すことを「リサイクル」と呼びます。
3Rは、「ゴミを減らす」「再利用する」「再び資源として利用する」の3つの英語の頭文字を表したもので、この3つのRが、ゴミをできるだけ出さない社会(循環型社会)をつくるための基本的な考えです。
ですので「リサイクルショップ」は「リユースショップ」と呼んだ方が正確なのですが、慣れ親しんだ名称のリサイクルショップで意味も通るのでそのままリサイクルショップと呼ばれているようです。

■「5R」とその他の「R」

「3R」に更に「リフューズ(Refuse)」「リペア(Repair)」を追加して「5R」と呼ぶこともあります。
「リフューズ(Refuse)」=ゴミになるものを買わない・断ること
「リペア(Repair)」=壊れたものやまだ使用できるごみを直して再利用すること

また、このほかにも様々な「R」があり、その一部を取り上げてみると
「リファイン(Refine)」=ゴミを分別して捨てること
「レンタル(Rental)」=物を買わずに借りること
「リメイク(remake)」=服などを捨てずに新しく作り直すこと
「リバイ(Rebuy)」リサイクルされたものやリユース品を積極的に購入または利用する
など、循環型社会の形成に向けた様々な取り組みを掲げています。
リサイクルショップでは、ユーズド品の「リユース」「リペア」を行い、訪れたお客さんが「リバイ」を行っている事になります。

■意識するだけでゴミは減らせる

いかがでしたでしょうか。様々な「R」があり、生活の中で自然と、循環型社会への取り組みを行っていたことを気づかされますよね。環境への配慮を考えてリサイクルショップを利用する方は少ないと思いますが、ユーズド品を購入して使ったり、いらなくなったものを売りに行って必要としている人に使ってもらうだけでも、十分環境へ貢献できますので積極的に、リサイクルショップを利用していただけたらと思います。
少しで充分ですので、ひとりひとりが日々の生活の中で意識しながら過ごせば、それだけで大きな活動になります。限りある資源とより長く付き合っていくためにも、今あるものを大事に使っていきたいですよね。